資格試験を答案偽造の不正~鹿児島県労働基準協会で

資格試験を答案偽造の不正~鹿児島県労働基準協会で

鹿児島県労働基準協会本部

鹿児島県労働基準協会本部

鹿児島労働局の外郭団体、「公益社団法人 鹿児島県労働基準協会」で、国家資格である「ガス溶接作業者」の試験を巡る不正が行われていたことがわかった。労働局健康安全課が1日、NetIB-News編集部の取材に回答したもの。

不正が行われたのは2013年ごろ、同協会加世田支部で実施されたガス溶接作業者技能講習の筆記試験。不正の手口は、合格ラインに達しなかった受講者の答案用紙を偽造し、合格基準に達するように手を加えるというもの。

労働局が認めているにも関わらず、現段階でも協会は不正を認めていない。NetIB-News編集部は、不正を問題視する同協会職員複数名から告発を得ており、8月31日に協会本部に取材を申し込んでいたが、不正を指示したとされる同協会N総務部長は「答えることはない」「不正は行っていない」という対応に終始した。さらに不正の首謀者とされるY専務理事は、記者の取材を知ると裏口から遁走、疑惑が事実であることを認める結果となった。

 不正を指示したとされるN総務部長


不正を指示したとされるN総務部長

編集部が得た情報では、少なくとも8月23日前後に同協会は、監督官庁である労働局に不正の事実を報告しており、その際に「答案用紙偽造はあったが、(当該)受講者は合格させていない」と説明していた。労働局はこの不正についてすでに調査に入っているが、守秘義務を盾に調査内容についての詳細は「答えられない」としている。

この問題についてはさらなる詳報とともに、鹿児島県労働基準監督署のあきれた対応についても取り上げる。

【小山田 浩介】

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