宅地建物取引士 取得したら何ができる ｜仕事内容・活躍業界

人気の国家資格・宅地建物取引士を活す求人・仕事内容？

宅地建物取引士は、国家資格の中では非常によく知られているので、宅建という言葉を知っている人は多いと思います、宅地建物取引士が具体的に出来る内容は、取得後にどのように役立てる事が出来るのかについて答えられる人は余りいないのではないでしょうか。

ここでは宅地建物取引士の仕事や魅力について話したいと思います、就職・転職を考えている方は宅地建物取引士も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

宅地建物取引士にしかできない仕事３つ！

法律で宅地建物取引士の資格を持ってる人だけが、出来る業務が3つあります。

・重要事項説明書面への記名・押印
不動産とは土地や建物のことをいいますが、不動産を不動産会社（宅建業者）が売買したり交換する場合、また顧客からの依頼を受け不動産の取引の媒介・代理をする場合に、宅建士の資格を持っている人が対象の不動産の情報が記された重要事項説明書面に名前を書き（記名）、印鑑を押してもらわなければ（押印）なりません。

・重要事項説明書面の内容説明
不動産の販売時には宅地建物取引士が記名・押印した重要事項説明書面の内容を、宅建業者は相手方に対して説明する必要があります、その時に重要事項説明書の内容を説明できるのは、宅地建物取引士の資格保有者と法律で定められています、不動産会社の管理職でも宅地建物取引士の資格を持っていなければ重要事項説明をしていけないのです。

・37条書面（契約書面）への記名・押印
重要事項説明が終わった後で、当事者双方が内容に合意すれば売買契約、交換契約、賃貸借契約に進み、この契約は民法上では口頭でも効力が発生するのが原則となっています。

ただし不動産会社（宅建業者）がかかわる不動産取引の場合には合意後に契約内容を証する書面を作成し契約当事者双方に交付しなければなりません。

契約自体は口頭で成立することは変わりはありませんので契約書面を交付しなければ契約が成立しないと間違えないように注意しましょう。

契約書面について宅地建物取引業法（宅建業法）37条に記されていることから、業界では37条書面と呼びます、37条書面にも重要事項説明書面と同様に宅建士の記名・押印が必要となっています。

「重要事項説明書面への記名・押印」「重要事項説明」「37条書面への記名・押印」を宅地建物取引士に行わせなかった場合には宅建業者（不動産会社）が業務停止処分などの制裁を受けますし契約自体が無効になったり損害賠償責任が発生したりする場合もあります。

以上かのように多くの社員が営業で不動産の仕入れ契約の約束までしたとしても、宅地建物取引士の資格を持っていなければ、売ることも貸すこともできないのです、宅地建物取引士の資格を持つ社員を雇っていなければ宅建業（不動産会社）という事業が成り立たないとっても過言ではありません。

正社員として年収アップ！

不動産に関わる会社が宅建業の免許を取得するには、各事務所毎に5人に1人以上の割合で宅地建物取引士の資格を有する従業員や役員を常駐させなければならないのです、この宅地建物取引士は非正規社員やアルバイトはカウントされず、正規社員として雇用する必要があります。

業務を拡大している不動産会社の場合には宅地建物取引士の資格を取得することで支店長や管理職に昇進させるところも多くあり給料も月額2万円から7万円くらい上がるのが一般的です。

これが宅地建物取引士の資格が就職、転職に強く人気の国家資格であるゆえんです。

広い宅建士に求められる役割

昭和32年の宅建業法改正によって導入された宅地建物取引員制度が、数回の改正を経て現在の

宅地建物取引士となりましたが平成26年の宅建業法改正で更に多くの役割と責務が宅地建物取引士に課せられました。

宅地建物取引士は宅地建物取引の専門家として専門的知識をもって、適切な助言や重要事項の説明等を行い消費者が安心して取引を行うことが、できる環境を整備する役割が課せられています。

上記の重要事項説明や37条書面への法的責務は宅地建物取引士の一部の仕事です宅建業法とそのガイドラインでは、もっと広く活躍の場と重責を宅地建物取引士に求めています。

その内容は宅地建物取引士は常に公正な立場を保持し業務に誠実に従事することで紛争等を防止するとともに宅建士が中心となって、リフォーム会社や瑕疵（かし）担保会社、金融機関等の宅地建物取引業に関連する業務に従事する者との、連携を図り宅地及び建物の円滑な取引の遂行を図る必要があるものとされています。

それは不動産の売買や賃貸という最終目的だけではなく至るまでの不動産の仕入れや保険会社等との交渉、顧客への金融機関の斡旋というプロセスのリーダーシップと消費者に対する不動産取引法務のプロとして対応が求められています。

多業界に及ぶ宅地建物取引士が活躍する場！

宅地建物取引士という名称から、宅建業者（不動産会社）に勤務しないと、有効ではないかと思われているかもしれませんが、実際には宅建業者以外でも宅地建物取引士の資格やその知識は役に立ちます。

・建築業界
建築会社では建築士の資格のほうがより重要です、しかし自社で建築した物件を当事者として販売する場合には、宅建業の免許が必要になるので実は事業拡大を考えている建築会社では宅地建物取引士の資格も推奨しているのが当たり前です。

・金融業界
銀行などの金融機関では宅地建物取引士の資格や更にその上の不動産鑑定士の資格が、重視されます、それは不動産を担保として評価し融資することが多いからです。

都市銀行のほとんどはグループ会社に、不動産販売会社を有しており不動産の知識なくして銀行は成り立たないと言っても過言ではありません。

さらに最近では貸金業法の改正により不動産売買契約の媒介契約（不動産の仲介）を活用した、不動産担保ローンも盛んに行われるようになっています、その金融機関の多くは貸金業の免許に加え宅建業の免許も取得し営業所ごとに宅建士の資格をもっている社員を常駐させています。

・駐車場関連業界
コインパーキング等、駐車場経営をする会社でも宅建の知識は重要です、駐車場の賃貸借契約自体は、宅建業法も借地借家法の適用もないのですがマンション経営も行うビルのオーナーなどが、顧客であることが多く付随して不動産投資や売買等の相談を受けることがあります、従業員に最低限の宅建の知識が必要とされるので宅地建物取引士の資格は重宝されます。

・不動産管理会社
マンション販売行い共益費等管理業務をするには、管理業者の免許が必要です、法的には宅建業とは別なのですが、最近では不動産を仕入れて分譲の仲介をして更にその管理も行うという、トータルサービスを提供する宅建業者が増えています、不動産を仕入れ販売の仲介をするには当然に、宅建業の免許と宅地建物取引士の資格が必要となります。

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